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黄昏ミュージックvol.80  City Bird/滝沢洋一

黄昏ミュージックvol.80  City Bird/滝沢洋一

 私事で恐縮だが、先日、自身の作品展の打ち上げを、こだま和文(exミュート・ビート)ターンテーブルセットでお馴染みのDJ Yabby氏をゲストDJにむかえ、のんびりと「奥渋/希望」にて開催したのだが、氏のセンス溢れる選曲は当然として、使用レコードのコンディションの良さには驚きが抑えらきれなかった。そんなプレイの終盤にかけたのが、昨今のシティーポップス文脈で見直されたS.S.W.、故滝沢洋一が、ビートたけしに楽曲提供した本作「 City Bird」。
 極東の知られざるダンスミュージックとして世界的に見直されたシティーポップスだが、当作は完全にバラードの範疇のBPMで、それとは一線を画すものだが、間奏のクインシー・ジョーンズの仕事でのトゥーツ・シールマンス(クロマチックハーモニカ)を思わせる静寂なる夜の澄んだ空気感は、正調なる都会のサウンドである。
 ハイトーンで作者ならではの呟くような滝沢Ver.、精一杯の歌唱でソウルミュージックとして昇華するたけしVer.。秋の夜長、その夜の気分でチョイスするのもまた楽しき一計(se)