黄昏ミュージックvol.46 ロス・カナリアス/ルディ・デ・アンダ
黄昏ミュージックvol.46 ロス・カナリアス/ルディ・デ・アンダ
筆者がいきなり他人から「好きな音楽は?」とザックリ訊かれれば、ソウル、レゲエ、ラテン、ジャズ、アフロ、ヒップホップなんてものを連呼しその場を濁すと思うのだが、この正にザックリ好きなジャンルに、テクノやらネオアコ、ヴィンテージポップスなどをプラスアルファしたレーベルがニューヨーク、ブルックリンに現存している。ビッククラウン・レコードがそれだ。
勿論、このレーベルのチェックは継続しているのだが、レーベルの顔たる、ボビー・オローサを以前紹介してしまったので、今回は同様の音楽エキスを内包し、更に、レアグルーブ、ファンクとアーシーな方向に振った、オハイオ州ラブランドに拠点を置くコールマイン・レコードから選りすぐりの1曲を紹介しようと思う。
「ロス・カナリアス/ルディ・デ・アンダ」。
ヴィンテージポップス・フレーバー満載のこの曲だが、前述した2レーベルのバックボーンに流れる、ローライダー文化にぴったり寄り添っていたチカーノソウル色も色濃く反映されており、その萌芽期を感じさせるために、敢えてひずましたり、濁らせたりするローファイ感覚の楽器音はクルアンビンにも共通する時代の匂い。
コールマイン・レコードを掘り下げる旅はまだまだ続く(se)