音楽情報
聴く >

黄昏ミュージックvol.4 トウキョウ・タイムス/クロマニョン Feat. 三宅洋平

黄昏ミュージックvol.4 トウキョウ・タイムス/クロマニョン Feat. 三宅洋平

 2009年リリースのクロマニヨンが、ソイル・アンド・ピンプ・セッションズ・ホーン隊、パーカッショニストのIZPON、そして彼等の出自のルーツとも呼べる大御所ヴィブラホーン奏者ロイ・エアーズ等をフューチャリング・ゲストに迎えての飛躍作が「4u」。そのまたしてもアルバム最終曲に(黄昏というワードで切って行くと最終曲を選ぶ確立が非常に高くなる 苦笑)三宅洋平の自らの青春の終わりを宣言するかのような内容のリリックが印象的な「トウキョウ タイムス」が格別の“黄昏感”を有しこの時代のビートニクとして存在する。
〜物憂い午後にDJは独り開店前のブースにたった 橙色の太陽が窓から覗き始める頃 針先から伸びる陰影は深さを増して歩を進める 東京タイムス 1000万の思惑を映した陽が沈む 夜の帳が降りる頃に詩人は明滅する街へと消え行く 愛憎入り雑じる顔を背け続けたその円の中心へと〜
 クロマニヨンの強靭なリディムに支えられ、東京という虚無的メガシティーの帳へと、そのざらついた声紋とミュートペットが絶妙に交差しながらリスナーを導く。その後、彼の指標は政治というさらなるバビロンへ移行することになる。(se)