黄昏ミュージックvol.50 ライフ・オブ・ゴールド/カヤック
黄昏ミュージックvol.50 ライフ・オブ・ゴールド/カヤック
記憶という生まれ持ったシステムに自分の事ながら驚愕することが多々ある。
どこにしまって置いたのか?ありえない固有名詞を急に思い出すのだ。それが筆者にとってのオランダのバンド「カヤック」。
プロブレシッブ・ロックをある程度かじった人達はその名前をご存知かと思うが、従来のロックマナーに従い、英米のみに触れてきた人は全く視界に入らないバンドだったに違いない。
今回取り上げる彼らのサードアルバム『ロイヤル・ベッド・バウンサー』に収録された『ライフ・オブ・ゴールド』は非常にメロディックな美しい楽曲で、最初期のフレディー・マーキュリーのピアノ曲に相通ずるものを感じたりもする。
ニューロックからグラムロックに移行し、その衰退とともに複雑な変拍子に象徴される10分超えが当たり前なプロブレシッブ・ロックが最盛期を迎えるが、その反動からか?よりメロディックでポップな方向性を探るグループもその一群から萌芽し出した。筆者は勝手にカヤックをその中に放り込みこの時期(1975年前後)頻繁に聴いていた。
今回、データー処理仕事の真っ最中にその名が目に飛び込んできて、数十年も聞いていなかったこの『ライフ・オブ・ゴールド』が頭の中で響き出した。そうしたら、周辺の楽曲も一斉に記憶に蘇り、とうとう人生二度目の『ロイヤル・ベッド・バウンサー』購入という行動に出てしまった訳だ。果たして何時になったら本格的な断捨離モードに突入できるのだろうか?(苦笑/se)